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歯車資料編
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2 歯車資料編
プラスチック歯車の設計

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ナイロンMC901とジュラコンM90の物性
M CとはM ONO CASTの略で、本質的には6ナイロンと呼ばれるポリアミド樹脂です。
ジュラコンとは、「アセタール・コポリマー」と呼ばれる結晶性の熱可塑性のエンジニアリング・プラスチックです。
これらのプラスチックの特長は
自己潤滑性があり、無潤滑運転が可能です。
騒音を減少させます。
軽量で耐蝕性に優れています。

このような特長を持つ反面、プラスチック材料の一般的な性質として、特に温度の上昇及び水分の吸収によって性質が変化します。 これが、プラスチック材料を、歯車などの機械要素部品に使用する場合の、問題点となっています。このため、プラスチック材料については、 代表的な条件での性質を知り、これに基づいて概略的な設計を行い、実用試験を繰返した上で、本格的に使用するのが一般的な方法となっています。


(1)機械的性質
表 2.1に標準状態における機械的性質を示します。これらの機械的性質は、温度が上昇すれば、強さは低くなる傾向があります。

表 2.1 MCナイロンとジュラコンの機械的性質 

機械的性質
 


(2)熱的性質

プラスチック材料は、金属材料に比べて温度による寸法変化が大きく、注意が必要です。
表 2.2に、MCナイロンとポリアセタールコポリマーの熱的性質を示します。

表 2.2 MCナイロンとジュラコンの熱的性質熱的性質
 


(3)吸水性

プラスチック材料は、一般的に吸水性があって、機械的性質や耐摩耗性などを低下させる欠点があります。
表 2.3には、MCナイロンとジュラコンの吸水率を示します。

表 2.3 MCナイロンとジュラコンの吸水率
条件 試験法
ASTM
単位 MCナイロン ジュラコン
吸水率
(水中、常温、24時間)
D - 570 0.5-1.0 0.22
吸水飽和値
(水中)
5.5-7.0 0.80
吸水飽和値
(室温、室内放置)
2.5-3.5 0.16
ジュラコンはMCナイロンと比較して、吸水性の少ないプラスチックです。


(4)耐薬品性
ナイロンMC901

MCナイロンの耐薬品性は、通常のナイロン樹脂とほとんど同じです。
一般的に言って、有機溶剤に強く、酸に弱いです。
   その特性をまとめると、次のようになります。
多くの無機酸には常温、低濃度でも無条件には使用できません。
無機アルカリには、常温においてかなりの濃度まで使用できます。
無機塩の水溶液にはかなりの温度、濃度まで使用できます。
有機酸(蟻酸を除く)には、無機酸よりかなり安定です。
エステル類、ケトン類には、常温において安定です。
芳香族には常温において安定です。
鉱物油、植物油、動物油脂には常温において安定です。

ジュラコンM90
ジュラコンの特長として、耐有機薬品性が良好です。しかし、この性質は
逆に適当な溶剤型の接着剤が見当らない欠点となります。
   その特性をまとめると、次のようになります。
無機薬品に対しては、良好な抵抗性を示しますが、硝酸、塩酸、硫酸などの強酸類には侵されます。
合成洗剤などの家庭用薬品に対しては、ほとんど実害はありません。
高温の潤滑油中で長時間使用しても、殆んど劣化しませんが、高級潤滑油中の添加物によって、若干影響される場合もあります。
グリースの場合も潤滑油と同じで、グリース中の添加物によって影響を受ける場合があります。
個々の薬品に対する耐性を知るには、それぞれのプラスチックメーカーが出している技術資料を調べなければなりません。

こちらの技術資料は冊子カタログ3008(2001年)当時のデータであり、一部データが古い場合があります。最新情報は最新カタログでご確認下さいますよう、お願いいたします。

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