歯車の転位

3 歯車の歯形

3.6 歯車の転位

図3.5のような小歯数の標準平歯車を歯切りする時カッタを干渉点Ιよりも深く切込むと、切下げ(アンダーカット)が発生します。
切下げとは、工具の刃先直線部(hc)で歯車の歯元における歯形曲線の一部分が切りとられる現象のことです。
標準平歯車において刃先直線部の深さをmとすると、切り下げを生じない条件は、
これより、切下げ限界歯数zは
同様に、切下げ限界転位係数xは
このように切下げを防ぐ為のほかに、中心距離を調節する為にも歯車の転位はよく使います。
歯車を正転位したときに注意しなければならない問題に歯先の幅の問題があります。
小歯数の歯車において正転位が大きすぎると、歯先が尖るという現象がおこります。
平歯車において歯先の幅(頂部幅)を計算する方法を表3.5に示します。
図3.6 正転位平歯車の創成
(α=20°、z =10、x =+0.5)
図3.7 負転位平歯車の創成
(α=20°、z =10、x =-0.5)
表3.5 平歯車の歯先幅の計算
番号
項目
記号
単位
計算式
計算例
1
モジュール
m
mm
設定値
2
2
圧力角
α

20
3
歯数
z
-
16
4
転位係数
x
-
0.3
5
基準円直径
d
mm
zm
32
6
基礎円直径
db
dcosα
30.07016
7
歯先円直径
da
d + 2m(1+x)
37.2
8
歯先円圧力角
αa

36.06616
9
インボリュートα
invα
ラジアン
tanα - α
0.014904
10
インボリュートαa
invαa
tanαa - αa
0.098835
11
歯先円歯厚の半角
Ψa
0.027893
12
頂部幅
sa
mm
Ψada
1.03762
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