歯車の騒音と対策
15 歯車の騒音と対策
歯車を高負荷、高速度で運転するとき、歯車の騒音と振動は大きな問題となります。しかし、歯車の騒音は、いろいろな原因が複合して発生しますから、原因の特定が非常に困難です。歯車及び歯車装置の設計、製作時に考慮すべき歯車低騒音化のポイントを以下に列記します。
(1)良い精度
ピッチ誤差、歯形誤差、歯すじ方向誤差、歯溝の振れなどが小さい歯車ほど低騒音です。
(2)小さい歯面粗さ
歯車研削、ラッピングなどのほかに、適当ななじみ運転で歯面粗さを向上させる。歯車の低騒音化に効果があります。
(3)良い歯当たり
歯幅中央部に良い歯当たりがある歯車は低騒音です。クラウニング又はエンドレリーフ(レリービング)することにより歯幅端部に歯当たりが集中することを防ぎます。
(4)適切なバックラッシ
伝動トルクに脈動があるときは、たたき音がでやすいので、バックラッシは小さくするのが効果的です。その反面、バックラッシを小さくしすぎると騒音を増大させることがあります。
(5)大きな正面かみ合い率
一般的に、同時にかみ合う歯が多いほど歯車は低騒音です。
かみ合い圧力角を小さくしたり、高歯にすることが有効です。
かみ合い圧力角を小さくしたり、高歯にすることが有効です。
(6)大きな重なりかみ合い率
ねじれのある歯車は、同時にかみ合う歯が増えます。
一般的に、平歯車よりもはすば歯車、すぐばかさ歯車よりもまがりばかさ歯車のほうが静かです。
一般的に、平歯車よりもはすば歯車、すぐばかさ歯車よりもまがりばかさ歯車のほうが静かです。
(7)干渉のない歯形
歯先アール及び歯形修整した歯車は、干渉することなくスムーズにかみ合います。
滑らかにかみ合う歯車は、低騒音です。
滑らかにかみ合う歯車は、低騒音です。
(8)小さい歯
同じ大きさなら、小さなモジュール、大きな歯数の歯車の方が低騒音です。
(9)高剛性の歯車箱
歯車、軸、歯車箱の剛性を高めます。
負荷を受けて歯車、軸などが変形することにより、悪い歯当たりとなり、騒音の原因になります。
負荷を受けて歯車、軸などが変形することにより、悪い歯当たりとなり、騒音の原因になります。
(10)樹脂材料
軽負荷、低速回転であれば、プラスチック歯車は効果的です。
吸水(膨潤)や温度上昇による歯車の膨張によるバックラッシの減少などには注意が必要です。
吸水(膨潤)や温度上昇による歯車の膨張によるバックラッシの減少などには注意が必要です。
(11)振動減衰率の高い材料
鋳鉄製の歯車は、鋼製の歯車よりも低騒音化に効果的です。ボス部だけ鋳鉄製にしても効果が期待できます。
(12)適切な潤滑
適切で充分な潤滑で油膜を確保し、流体潤滑状態を維持することが大切です。
粘度の高い潤滑油のほうが、比較的に騒音は小さくなると言われています。
粘度の高い潤滑油のほうが、比較的に騒音は小さくなると言われています。
(13)低速回転・低負荷化
歯車は、低速回転・低負荷であればあるほど騒音は減少する傾向にあります。
(14)打痕の無い歯車
歯先及び歯面に打痕のある歯車は、周期的で異常な騒音を発生させます。
(15)ウェブを薄肉にし過ぎないこと
軽量化のためウェブを薄肉形状にした歯車は、比較的高周波の騒音を発生します。注意が必要です。
こちらの技術資料は冊子カタログ3013(2015年)当時のデータであり、一部データが古い場合があります。
最新情報は最新カタログでご確認下さいますよう、お願いいたします。
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