選定方法について

KHK標準歯車の選定方法について

歯車の選定法は、強度、サイズ、精度、減速比など、どれを最優先して設計を行うかによっていろいろありますが、その目安として「強度からの選定法」と「使用目的からの選定法」を紹介しましたので、ご参照ください。

強度からの選定

ステップ1

実際に歯車にかかる負荷トルクを決定してください。
また、回転の伝達方向などから目的に合った歯車の種類を決定してください。
曲げ強さの定義
曲げ強さ不足による破損例
歯車の曲げ許容荷重とは、互いにかみ合って動力を伝達する歯車において、それぞれの許容歯元曲げ応力に基づいて決められるかみ合いピッチ円上の許容円周力をいう。
歯面強さの定義
歯面強さ不足による破損例
歯車の歯面の強さとは、進行性ピッチングに対して必要かつ十分な安全度を歯車に与えるために規定する負荷容量をいう。従って、歯車の歯面許容荷重とは、互いにかみ合って動力を伝達する歯車において、それぞれの歯車の歯面の強さに基づいて決められる基準円直径の許容円周力をいう。

ステップ2

負荷トルクをもとに総合カタログまたはWebカタログの許容トルク表から仮選定します。
■総合カタログで仮選定する場合
■Webカタログで仮選定する場合

ステップ3

実際の使用条件で強度計算を行ない、歯車強度の適切性を検討してください。
各種の歯車強度計算式で正式に強度計算を行います。
Webカタログを利用すれば、簡単に強度確認ができます。

使用目的からの選定

その1:高速回転

騒音、振動対策などへの要求が厳しい高速回転用歯車は、カタログ記号にGがついている歯研仕上げ製品がお勧めです。また、はずば歯車を使用すると、「かみあい率」が高まり、なめらかな伝達を得ることが可能です。

その2:高強度(コンパクト)

一般的に負荷が大きくなるほど、歯車も大きくなります。コンパクトな設計を可能にするには、合金鋼(SCM415、SCM440)に熱処理を施した製品(カタログ記号の最初がMまたはK)がお勧めです。

その3:バックラッシ

バックラッシを嫌う装置には、振れの少ない高精度製品を採用し、軸間調整されることをお勧めします。なお、KHKではバックラッシの調整ができるテーパラック&ピニオンや複リードウォームギヤを標準化しています。

その4:割出し、位置決め

位置決め装置には、CPラック&ピニオンを利用すると大変便利です。割出し等にはピッチ誤差の少ない歯研製品をお勧めします。

その5:コストパフォーマンス

加工工程が多くなるほどコストは上がります。例えば、材料―旋盤―歯切り―黒染め工程で仕上げられているSSシリーズは、コストパフォーマンスに優れた歯車のひとつです。また、成形歯車、焼結歯車も量産により、コストメリットが高い製品です。

その6:追加工性

熱処理を施された製品は表面硬度が高くなり、強度が上がる反面、追加工ができなくなるので、選定の際にはご注意ください。

その7:大減速比

ウォームギヤまたはハイレシオハイポイドギヤの採用をお勧めします。また、平歯車と内歯車を用いた遊星歯車機構でも大減速比を得ることが可能です。

その8:防錆対策

食品機械、化学機械などサビの発生を嫌う装置にはステンレス材、プラスチック材が適します。KHKでは平歯車、ラック、マイタ、かさ歯車、ねじ歯車、ウォームギヤなど多くの種類の歯車にこれらの材料を採用しています。

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